2006年・ハンガリーGP決勝

初日から波乱含みのハンガリーGPですが、決勝はそれ以上に大波乱となりました。

あまりにも色々とありすぎて何から書いていいのか解りませんが、ここ最近ではこうも劇的な展開になったレースはなかったのではないでしょうか。
今シーズン初のウェットコンディション、タイトル争いを演じるミハエルとアロンソは、それぞれ11番グリッド、15番グリッド。各マシンは水しぶきを上げながらスタートしました。

まずは、PPスタートのライコネンがトップ、2番手スタートのマッサは、バリチェロ、デ・ラ・ロサにかわされて4番手。このとき、ミハエルとアロンソも一気に順位を上げて、何が何だか解らないうちにミハエルは4番手に浮上、同様にアロンソも6番手まで順位をあげていました。
で、4周目にアロンソがミハエルをオーバーテイク、3番手のバリチェロがピットに入り、アロンソは3番手に浮上。一方、ミハエルはその後にバトンに抜かれ、直後に迫っていたフィジケラを抑えながら苦しい走りを見せていました。

周回を重ね17周目、ミハエルは仕掛けてきたフィジケラと接触してフロントウイングを失い、緊急ピットイン。なんとか走行を続けたフィジケラも数周後にはスピンを喫してリタイヤしました。
この頃、トップのライコネンとバトンがピットに入り、なんと15番手スタートのアロンソがトップに立ちました。
数周後にライコネントロ・ロッソのリウッツィに追突して共にリタイヤ。この事故によりセーフティカーが導入され、この間にピットに入るマシンが多数いて、ミハエルは7番手まで浮上しました。
その後、セーフティカーが解除され、この間にも色々ありましたが、トップはアロンソ、その後ろにはバトンが迫っていました。

この頃になると、レコードライン上は乾いていたのでドライタイヤに履き替えるためピットに向かうマシンが増えてきて、トップのアロンソも51周目にピットイン。で、作業終了後にピットをでて加速を始めたのですが、どうも様子がおかしい。どうやら、ドライブシャフトのトラブルだったみたいで、アロンソはコースオフしてタイヤバリアに激突、リタイヤしてしまいました。
これで、ミハエルにしてみたらアロンソとの差を一気に縮めるチャンス、これで今シーズンは益々、解らなくなってきたと、このときは思いました。

レース終盤、トップはバトン、ミハエルはハイドフェルドがピットに入ったため、2番手に浮上しました。
このままゴールすれば、8ポイント獲得で、アロンソとの差を3ポイントまで縮めることができます。
この場面が、このレースでのミハエルの運命を決定づけた場面だと思うのですが、ミハエルは、そのままインターミディエイトで走りきることを選択しました。

残り数周で、ミハエルはデ・ラ・ロサの猛攻を受けることになりました。
ミハエルのフェラーリは、直線での伸びでは優っていたけど、タイヤが限界を迎えていてコーナー手前のブレーキングでは完全に不利な状況です。
テレビ画面でみても、ミハエルのタイヤには溝が全くありません。
それでも、なんとか粘っていたのですが、とうとう残り4周でデ・ラ・ロサが前にでました。
この時点でミハエルは3番手、この状況で6ポイント獲得できれば良い方かなと思っていたら、10秒以上離れていたはずのハイドフェルドが直後に迫っていて、なんと抜かれてしまいました。
そして、ミハエルのフェラーリは何かトラブルを抱えているようでスローダウン。そのままガレージに戻ってリタイヤとなりました。
このとき、制止したミハエルのマシンのタイヤを見て非常に驚きました。
溝が全く無いどころか、本当にボロボロな状態で、よくこれでデ・ラ・ロサを抑えられたものだなと思います。

レース終了、ホンダのバトンが参戦7年目にして初優勝を飾りました。
2位デ・ラ・ロサ、3位ハイドフェルド、4位バリチェロ、以降は、クルサード、ラルフ、マッサ、モンテイロという結果です。
ミハエルは、残り3周だったため、完走扱いの9位です。

バトンも初優勝ですが、ホンダにとっても2000年から第3期活動においての初優勝です。
エンジンサプライヤーとしては多分、マクラーレン・ホンダ時代の92年のいずれかのレース(僕の記憶が正しければ、ホンダエンジンで最後に優勝したのは、セナではなく、ベルガーだったと思います)だと思いますが、シャシーも含めてとなると39年振りの優勝だそうです。
表彰台が真ん中にバトンが立ち、F1の表彰式で「君が代」が流れるのは、何だか感慨深いものがありました。

今回は、ミハエル、アロンソ共にポイントを獲得できなかったため、アロンソ100ポイント、ミハエル89ポイントで、11ポイント差のままです。
タイトル争いにこそ変動はなかったですが、久々に楽しいレースだったなと思います。

2006,08,08追記:
9位完走扱いだったミハエル・シューマッハですが、7位入賞のロバート・クビカが重量違反で失格となった為、8位に浮上して1ポイント獲得したそうです。
これで、アロンソとの差は10ポイントに縮まりました。

シーズン終盤、この1ポイントが明暗を分けることになるかもしれません。

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